『瑠璃城』殺人事件

『瑠璃城』殺人事件 (講談社文庫)

『瑠璃城』殺人事件 (講談社文庫)

日本の最北に建てられた「最果ての図書館」。病で余命幾許も無い君代は、司書の霧冷達と他愛のない話をしながら、そこで静かな死を待っていた。ある日、樹徒と名乗る男が現れ、君代に僕たちは生まれ変わる度にお互いを殺し合う宿命なのだという。樹徒は中世のフランスで起きた「六人の首無し騎士」の伝説を話し、生まれ変わりの連鎖を止めたいと言うが、前世の記憶のない君代は取り合わない。しかし樹徒が話したお互いを殺すための呪われた短剣に近い短剣が最果ての図書館にある事を君代は霧冷から聞いていた。舞台は13世紀の瑠璃城、ヴェルダン戦線の塹壕と次々に跳び、不可解な密室殺人、そして死体焼失の謎がちりばめられる。


トリックが読みたくて手を伸ばしたんで大満足。
物理トリックの良さは玩具としてのワクワク感だと思う。
島田荘司を次々と読み漁った中学生の頃を思い出した。
たぶん中学生や高校生ぐらいが北山作品を真っ直ぐ楽しめる年代だと思うな。
課題図書にすればいいのに。