“文学少女”と月花を孕く水妖

“文学少女”と月花を孕く水妖 (ファミ通文庫)

“文学少女”と月花を孕く水妖 (ファミ通文庫)

夏休み。遠子から助けてほしいという電報が届き、拉致されるように姫倉麻貴の別荘に連れて来させられた心葉。幽霊屋敷と町で噂さされているその別荘は八十年前に惨殺事件が起きた場所だった。姫倉の令嬢と留学生との悲恋から起きた湖の妖怪にまつわるその事件をなぞるように遠子と心葉の身に不可解な出来事が続く。

麻貴の実家になる姫倉家の謎が語られる番外編。
2話目の飢え渇く幽霊の後になるらしいけど、最終巻への伏線を張り巡らしている感じがひしひしと伝わる。
テキストの解釈が悲劇や喜劇を起こすなら、井上心葉は“文学少女”をどう読み解くのか、次巻がほんと楽しみ。