新・垂里冴子のお見合いと推理

新・垂里冴子のお見合いと推理

新・垂里冴子のお見合いと推理

冴子の次なるお見合い相手は父、一路の研究所の元所員。今は観音水族館で飼育員をしているため、水族館でお見合いをするが、またもや事件に巻き込まれる。消えた宝石と惨殺されたペンギンの謎を扱う「見合い相手は水も滴る○×△?」。
姉の不甲斐なさに苛立った妹、空美は親友である服部笑窪の友人を冴子に紹介することに。見合い当日に現れたのは私立探偵東京茶夢とダイイングメッセージが付いた死体だった「神は寝ている猿」

赤川次郎を彷彿させる「ユーモアミステリー」。
丁寧な伏線と衒学趣味は山口雅也らしい仕上がり。ダイイングメッセージの「×」の解釈と解決は皮肉が効いていて面白い。
ただ東京茶夢を出したのなら、「日本殺人事件」のような日本文化の奈落を見せて欲しかった。