空ろの箱と零のマリア

空ろの箱と零のマリア (電撃文庫)

空ろの箱と零のマリア (電撃文庫)

3月という半端な時期に転校生としてクラスに現れた音無亜矢は挨拶も早々に星野一輝を壊すためにここにいると告げる。人間の願いを叶える箱。誰かがその箱を使って3月2日を永遠に繰り返していると亜矢は言う。この「拒絶の教室」から逃れるためには願い手から箱を手に入れなければならない。そして、その願い手は一輝だと言うのだ。


挿絵のないライトノベルがデビュー作という事で話題になった御影瑛路の初挿絵付き小説。
前半は傑作の予感がしたんだけど、後半に失速。
プロットが煩雑になり過ぎたのと、一輝の拒絶の教室を終わらす目的がいまいち掴みきれなかったのが原因か。
御影瑛路の新作という事でもっと内省的で絶望的な話を期待していたからかもしれない。