ソロモンの犬
- 作者: 道尾秀介
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/08/08
- メディア: 単行本
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好きな女性がいるのになかなか告白出来ず悩んでいる秋内静は自転車便のバイト中に、通っている大学の教授の息子陽介の事故を目撃する。リードで繋いでいた飼い犬オビーの突然の疾走による事故を不審に思った静は大学で動物生態学を教える間宮に相談する。友人達の不審な行動に翻弄されるなか、決定的な事件が起きてしまう。
雨宿りに向かった奇妙な喫茶店で静は京也、ひろ子、智佳の友人3人に問い掛ける。この中に人殺しがいるのか、いないのか。
伏線の張り具合が常軌を逸する本格ミステリ。
すべての伏線が作者の悪意によるミスリードのためか良くも悪くも無駄が多い。青春のモゴモゴした感覚は出てるんだけど、読んでて結構疲れた。
そのせいか伏線が回収される終盤でカタルシスが出なかったのはちょっと残念かも。
とはいえ伏線を全て回収する技は本当に凄い。2度読み推奨。