グ、ア、ム

グ、ア、ム

グ、ア、ム

北陸に住む家族。父、母、二人の娘、そしてうさぎ。長女は東京、次女は大阪に移りそれぞれ同棲相手と暮らしている。ある日、父親からプレゼントされたグアム旅行。2泊3日の女家族三人旅は曇天から始まって…

家族だからこそ痛くなる会話が笑えて哀しい。
家族としてよくわかっているだけに上滑りする感じがたまらない。
本谷は責任転嫁するキャラクターを書かせるとホントに上手い。
姉妹という事で「腑抜けども…」を思いだしたけど、今作の方が身近で、痛さがじわっとくる。
その分物語らしさが無くなって、より純文学というカテゴリーに近づいてきている。個人的にはあまりそっち方面に向かって欲しくはないんだけど、戯曲と別けて書くなら、そうなってしまうのか。
本谷で物語を感じたいなら芝居を見ろという事かな。