おれたちの街 - 夢見るβの７つの冒険

ユーモアミステリ。

落ち着く。読みごたえは確かにないけど、読んでる最中がただ楽しい。

この読書感覚はライトノベルに近いんだけど、ライトノベル特有の浮遊感みたいなのがない。

赤川次郎の作品とかがそうなんだけど、フォーマットがあってそのフォーマットを崩さず、どれだけ文章として読者を笑わせるかが作者の腕の見せ所といった感じで、フォーマットの逆を突いてズレた所で笑わせたり、内輪ネタで共感をよんだり、あるあるネタで読み手のツボを突いたりする今風の笑いとは違う落ち着いた笑いを見せてくれる。
これが意外に古臭くなくて、逆にスタイリッシュでカッコイイ笑いになっている。

またもやベテランは凄いと思わせる一冊。