メイド刑事

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「こ、これはっ、メイドの一里塚!」
古きよき時代の大映ドラマを彷彿とさせるストーリー展開、というかあとがきでもあるようにスケバン刑事のオマージュ。
御主人様である警察庁長官海堂俊昭のつかみどころなさやら、葵の放つ大時代的な決め台詞。
思わず、にやにやしながら読んでしまった。

能天気なバカ小説として侮れないのは、熱っぽく語られる勧善懲悪の物語の底を流れる不器用な人々への共感やペーソスが見え隠れしているからだろう。

この先、ドラマのように葵のほのかな恋模様とかも描かれるのだろうか。だとしたら悲恋になるんだろうね。つらいね。