お・り・が・み 光の徒

お・り・が・み 光の徒 (角川スニーカー文庫)

お・り・が・み 光の徒 (角川スニーカー文庫)

スラップスティック伝奇小説。急転直下の第6巻。

絶妙なブレンド。ちょっと苦めでこくのあるブラックコーヒーといった感じ。1巻の天の門の設定は、ほぼ無視されてるけど(メイドである必然性とか、勇者の存在意味とか)、2巻以降の伏線は多少のこじつけはあれど、この巻である程度回収したのかな。
ノエシスプログラムのくだりはいい意味で唖然とさせられて、おもちゃ箱的な世界がよくでている。このさじ加減は意図的なものなのか、偶然の産物なのか、よくわからないんだけど、無理してない感じがとてもいい。

次は最終巻だけど、どうまとめても綺麗に終わりそうにはないので、上方落語の「わぁわぁ言うてますが」という下げに持っていくのかな。まあ、それでも、この作品らしくていいかも。