ブラザー・サン シスター・ムーン

ブラザー・サン シスター・ムーン

ブラザー・サン シスター・ムーン

高校時代に誰もいない町に迷い込む経験をした楡崎綾音、戸崎衛、箱崎一。同じ大学に進むも、それぞれ小説、音楽、映画の世界に入り込む。同じ時を共有してるのに擦れ違ってしまう「大学時代」をそれぞれの視点で描いた連作長編。

どこか地に着かないまま現実を遊泳するような登場人物はいつもの恩田陸らしいんだけど、作家になった楡崎綾音に関しては地に足が着きすぎていて、逆に浮いていた。
作者とは何も関係ないはずの登場人物なのに、こういう書かれ方をされるとどうしても色眼鏡で読んでしまうな。
なかなかテキスト主義にはなれないや。