東京ヴァンパイア・ファイナンス

送り狼を狙うもいつも玉砕し、次のデート費用のため借金を重ねる日野健一。振り込め詐欺の被害者達であり、詐欺グループに復讐を誓うやえざくら会の徳井達老人3人。出稼ぎ外国人の女性のために性転換をして男になりたい美佐季。なし崩し的に違法ドラッグデザイナーとして働き、月一のスイーツ&情報交換会だけが楽しみの濱田しずか。
そのどうしようもない奴らにトレイチ(十日で0.1%)の破格の低金利で限度無しの金を融資する闇金業者、万城小夜を中心にした夜にうごめく有象無象の群像劇。

山本弘の「詩羽のいる街」のような社会システムを闇金を利用して作りたかったのだろうけど、焦りすぎなのか、全然まとまっていない。あと盛り込み過ぎて、とっちらかった印象しか持てなかった。
キャラクターの作り方はうまいから群像劇という手法がまずかった訳じゃなく、ただ単に構成のバランスが良くなかっただけだと思う。