あげくの果て

あげくの果て

あげくの果て

毒笑小説3編。「鼻」ほどの衝撃はないもののグロテスクなのにニヤリとさせられる。

「熱帯夜」
クラシックなミステリーだけど、短いなか上手く纏めている。主人公が借金取りに襲われるシーンを挟み込むところが悪どい。
「あげくの果て」
筒井康隆が似たような話を書いていたけど、3人の語り手がラストに収斂していく様はひどく絶望的なのにカラリとしている。
「最後の言い訳」
タイトルが秀逸。
3編の中で一番酷い話なのに一番笑える。