花鳥の乱−利休の七哲
- 作者: 岳宏一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/04
- メディア: 文庫
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うんちく歴史小説。
利休の七哲って誰がいるのと聞かれて、すぐに答えられる人が読むべき本だとは思う。
歴史小説リテラシーは必須。
表題通り七人の話なんだけど、特に蒲生氏郷の話がいい。
未完の天下人と呼ばれる氏郷の諦念を、天下人になった秀吉のきらびやかな姿に対して見せる皮肉とかを、「群雲、関ヶ原へ」の時も思ったけど、本当に上手く書く。
細川忠興の二面性とか、前田利長の陰を生きる人生観とか、たぶん歴史に名前を遺すという偉業の裏に潜む何かを、この人は描き出したいんだろうなぁ。