狐火の家

狐火の家

狐火の家

「狐火の家」
論理の積木崩し。
100ページ程の中編の中に10回以上の密室トリックの構築があり、トリックの先行例はあるとしても、この執着は本格好きにはたまらない。

「黒い牙」
久しぶりに密室トリックの解決が犯人の特定に繋がる話を読んだ気がする。
バカミスなんだけど、理屈の組み立てが、リアリティがあるように見えるので、なんとなく納得してしまう。
本格って、これだよなぁ。

「盤端の迷宮」
将棋話。
この本の中では一番「密室力」が弱い(笑)。
あえて榎本&青砥のシリーズにする必要があったのか。
今作のトリックは、密室トリックの中では一番使い勝手の悪いパターンなんで、そういう意味では貴重かも。

「犬のみぞ知る」
バカミス
しかし、この密室トリックには先行例がないかも。
チェスタトンの亜流といえば、それまでだけど、そんな事を言えば、全てチェスタトンの亜流になるしなぁ。