サクリファイス

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黒田硫黄の茄子でしか知らないロードレース。
単純にツールドフランスが見たくなった。

近藤史恵は、最近読み逃していたけど、こんなにスポーツ描写上手かったっけとちょっと驚いた。

特に始まりの描写は、格好よく、読んだ途端のめり込んだ。

ミステリとしてどうか、と言われると、鮎川賞作家のイメージでどうしても本格ミステリ作家という眼で見てしまい、比べるならば歌舞伎ものの作品の方へ軍配を挙げる。

青春小説としてなら、断然こちらで、ラストの驚きもミステリとしてではなく、青春小説として驚き、揺さ振られた。

才能の物語であり、悪意の物語でもあるけど、突き詰めれば、意志の物語になるのだろう。

いや、いい話でした。