キッド・ピストルズの最低の帰還

キッド・ピストルズの最低の帰還

キッド・ピストルズの最低の帰還

パンク本格5編。

「誰が駒鳥を殺そうが」
密室。トリックがどうというよりも、密室が成立する仕掛けが山口雅也らしい。

「アリバイの泡」
アリバイ。シチュエーションが素敵。トリックはそれほどでも。

「教祖と七人の女房と七袋の中の猫」
消失。道具立てが見事。宗教の使い方に唸らせられる。

「鼠が耳をすます時」
凶器。この逆説が山口雅也の真骨頂。

「超子供たちの安息日
?。この前提ありのロジックミステリを、なんの躊躇もなくシリーズに入れられるのが、キッド・ピストルズの最大の魅力だと思う。